本日は、スペイン・リーガエスパニョーラ2016-2017年間2位、FCバルセロナについて、シーズンの結果を紐解いていきたいと思います。
目次
■最終成績(総合・ホーム・アウェー)
・総合成績
勝点 | 試合数 | 勝数 | 引分数 |
90 | 38 | 28 | 6 |
負数 | 得点 | 失点 | 得失点差 |
4 | 116 | 37 | 79 |
・ホーム成績
勝点 | 試合数 | 勝数 | 引分数 |
48 | 19 | 15 | 3 |
負数 | 得点 | 失点 | 得失点差 |
1 | 64 | 17 | 47 |
・アウェイ成績
勝点 | 試合数 | 勝数 | 引分数 |
42 | 19 | 13 | 3 |
負数 | 得点 | 失点 | 得失点差 |
3 | 52 | 20 | 32 |
惜しくも、リーグ3連覇はならず、2016-2017年シーズンは、宿敵であるレアル・マドリッドの後塵を拝す形となりました。
ホームでの唯一の黒星となった第3節のアラベス戦、この試合を取っておけば、最終的には同勝点、得失点差で優勝となっていた可能性が高いだけに、非常に悔やまれる1試合となってしまいました。
アルバ、イニエスタ、スアレス、メッシを控えに回し、さらにGKはシュテーゲンではなく、シレッセンが先発、DF登録でスタメンは、マテューとリュカ・ディニュ等、今考えればさすがに手を抜きすぎな感は否めない試合です。
しかし、仮にこの試合を取っていてリーグ優勝していたとしても、チームが過渡期に差し掛かっていたのは間違いと思います。
今季限りでエンリケ監督は退任し、また長年チームを支えてきたメッシも30歳を迎えます。
来期以降、中長期的にどのようなチームを作っていくのか、新監督の手腕が問われます。
■国籍別所属選手
国籍 | 人数 | 国籍 | 人数 |
スペイン | 16人 | ドイツ | 1人 |
ブラジル | 3人 | クロアチア | 1人 |
フランス | 3人 | カメルーン | 1人 |
アルゼンチン | 2人 | オランダ | 1人 |
ポルトガル | 1人 | ウルグアイ | 1人 |
トルコ | 1人 |
所属選手の内、50%がスペイン出身の選手となっています。2位が同率でブラジル出身とフランス出身、4位はアルゼンチン出身です。
上位5ヶ国を見ると、フランスを除く4ヶ国が、スペイン・ポルトガル語圏の選手で占められています。
選手の国籍を見ると、レアル・マドリッドとは構成が大きく違ってくるのがわかります。
■ポジション別出場試合数
①GK
背番号 | 名前 | 出場試合数 | 先発出場 | 出場時間 |
1 | マルク・アンドレ・テア・シュテーゲン | 36 | 36 | 3387分 |
13 | ヤスパー・シレッセン | 1 | 1 | 94分 |
25 | ジョルディ・マシップ | 0 | 0 | 0分 |
26 | ホセ・アウレリオ・スアレス | 0 | 0 | 0分 |
今季から、ドイツ代表のマルク・アンドレ・テア・シュテーゲンが、正守護神としてゴールを守っています。
昨年まで正守護神を務めていた、ブラーボがマンチェスター・シティに移籍したため、リーグ戦、CLにおいて、バルサの正守護神の座を射止めています。
まだ25歳になったばかりと若く、これから数年はバルサのGKとして活躍してくれることでしょう。
ただ、チームとしては、第2GKのシレッセン以外、戦力として考えられるGKがおらず、もう1名はGKを確保しておきたいのではないでしょうか。
②DF
背番号 | 名前 | 出場試合数 | 先発出場 | 出場時間 |
3 | ジェラール・ピケ | 25 | 25 | 2287分 |
18 | ジョルディ・アルバ | 26 | 21 | 2063分 |
19 | リュカ・ディニュ | 17 | 14 | 1217分 |
23 | サムエル・ウムティティ | 25 | 24 | 2222分 |
24 | ジェレミー・マテュー | 13 | 12 | 1085分 |
33 | マーロン | 2 | 2 | 190分 |
34 | セルジ・パレンシア | 0 | 0 | 0分 |
35 | ボルハ・ロペス・メネンデス | 0 | 0 | 0分 |
20試合以上にスタメン出場しているのは、ピケ、アルバ、ウムティティの3選手のみです。
マスチェラーノ(CB)とセルジ・ロベルト(右SB)がMF登録ながら、実質的にはDFのポジションをこなしているためなんとかなりましたが、仮に誰かが怪我をしていたら、とても1シーズン持つとは思えない、DF陣の層の薄さです。
今オフには、マテューがバルサを離れると思いますが、CB、SB共に層が薄いため、補強が必須だと思われます。
今思うと、バルトラをドルトムントに放出したのは、結構な痛手でしたね。
【2017/7/12追記】
ジェレミー・マテューが、ポルトガルリーグのスポルティングへ移籍することで合意に達したようです。
元々薄いDFの選手層が更に薄くなりました。確実に今オフに補強が必要です。
③MF
背番号 | 名前 | 出場試合数 | 先発出場 | 出場時間 |
4 | イヴァン・ラキティッチ | 32 | 26 | 2426分 |
5 | セルヒオ・ブスケッツ | 33 | 33 | 2791分 |
6 | デニス・スアレス | 26 | 12 | 1246分 |
7 | アルダ・トゥラン | 18 | 14 | 1297分 |
8 | アンドレス・イニエスタ | 23 | 13 | 1411分 |
12 | ラフィーニャ | 18 | 14 | 1118分 |
14 | ハビエル・マスチェラーノ | 25 | 20 | 2015分 |
20 | セルジ・ロベルト | 32 | 26 | 2494分 |
21 | アンドレ・ゴメス | 30 | 17 | 1666分 |
22 | アレイクス・ビダル | 6 | 5 | 497分 |
27 | ウィルフリッド・カプトゥーム | 0 | 0 | 0分 |
28 | カルレス・アレーニャ | 3 | 0 | 54分 |
30 | アレハンドロ・カルボネル | 0 | 0 | 0分 |
31 | ニリ | 0 | 0 | 0分 |
不動のレギュラーと言えたのは、ラキティッチとブスケツの2選手です。
先程も記載しましたが、マスチェラーノとセルジ・ロベルトはMF登録ですが、実質DFをやっておりましたので、MFでのレギュラーはこの2人のみです。
その他は、ほとんどの選手が20試合以下のスタメン出場となり、なかなか確たるレギュラーがいませんでした。
数年前までは、イニエスタが完全なるレギュラーでしたが、今年で33歳となり、衰えは隠せなくなってきています。
来シーズンに向けて、チーム内での競争は勿論のこと、イニエスタの後継者となるような選手を補強できるかどうかが、非常に大きな問題になってくるかと思います。
④FW
背番号 | 名前 | 出場試合数 | 先発出場 | 出場時間 |
9 | ルイス・スアレス | 35 | 34 | 2975分 |
10 | リオネル・メッシ | 34 | 32 | 2952分 |
11 | ネイマール | 30 | 30 | 2797分 |
17 | パコ・アルカセル | 21 | 7 | 1009分 |
39 | マルク・カルドナ | 0 | 0 | 0分 |
得点王を獲得したメッシ、得点ランキング2位のスアレス、そしてブラジルの至宝ネイマール。
FWのスタメン陣は文句なしで、現在世界最強の3人だと思います。
ただ、控えの一番手がアルカセルでは、あまりにも心もとないです。
昔はペドロやドス・サントス、サンチェス等がいましたが、今や誰もクラブにはいません。
やはり、スタメンの3人があまりにも強力すぎて、確実にサブとなることがわかっていては、良い選手はクラブに留まってはくれませんね。
ただ、今年6月24日には、メッシが30歳の誕生日を迎えます。
スアレスは既に1月に30歳の誕生日を迎えており、各々ハイパフォーマンスを見せられるのも、後数年程度となってきました。
先を見据え、”MSN”の次の選手を育てていかないと、数年後に、2000年代前半のような暗黒時代に突入しないとも言い切れないと思います。
【2017/8/13追記】
2017年8月、あり得ないことが起こってしまいました。
ブラジルの至宝、ネイマールのパリ・サンジェルマンへの移籍が決定しました。
移籍金は2億2200万ユーロ、日本円にして約290億円、完全に契約解除金というものが機能しないことが証明されてしまいましたね。。。
まさか今夏の移籍市場で、”MSN”解体となるとは思ってもいませんでした。
メッシの次はネイマールがバルセロナの象徴となるはずでしたが、全面的にチーム計画の見直しを迫られそうです。
■チーム内得点ランキング
順位 | 背番号 | ポジション | 名前 | 得点 |
1 | 10 | FW | リオネル・メッシ | 37 |
2 | 9 | FW | ルイス・スアレス | 29 |
3 | 11 | FW | ネイマール | 13 |
4 | 4 | MF | イヴァン・ラキティッチ | 8 |
5 | 12 | MF | ラフィーニャ | 6 |
5 | 17 | FW | パコ・アルカセル | 6 |
“MSN”の3人だけで、リーグ79点を叩きだしています。
あまりに凄い数字すぎて、実感が沸きません(笑)
逆に、なぜこれだけFWが点を取れているにも関わらずリーグ優勝を逃してしまっているのか、いかに守備がうまく機能していなかったかを思い知らされます。
ただ、CLでのパリSG戦、ユベントス戦を思い出せば、リーグでも優勝できなかった理由がわかる気がします。
来期もこの3人がレギュラーだとは思いますが、後何年トップフォームを維持できるか、そこが課題となってきそうです。
■チーム内警告ランキング
順位 | 背番号 | ポジション | 名前 | 警告 | 退場 |
1 | 5 | MF | セルヒオ・ブスケッツ | 9 | 0 |
2 | 9 | FW | ルイス・スアレス | 8 | 0 |
3 | 11 | FW | ネイマール | 7 | 1 |
4 | 10 | FW | リオネル・メッシ | 6 | 0 |
4 | 3 | DF | ジェラール・ピケ | 6 | 0 |
4 | 14 | MF | ハビエル・マスチェラーノ | 6 | 0 |
警告数1位はセルヒオ・ブスケツで、9枚でした。
攻撃偏重のチームにあって、ボランチとしてチームを支えているため、警告数が多くなるのは仕方ないかと思います。
ただそれでも退場がないのは、素晴らしいと思います。
逆に、今季唯一退場をしたのが、ネイマールです。
4月8日のマラガ戦で、遅延行為+ファウルで退場し、更に主審に侮辱行為とも取れる拍手を行ってしまったため、クラシコを含む3試合に出場停止となってしまいました。
結果的には、ネイマール不在でもバルサはクラシコに勝利しましたが、あの試合で負けていたら、ネイマールへの非難はさらに大きなものになっていたかと思います。
全体としては、警告74、退場1ということで、少し警告が多いような気がします。
このあたりも優勝を逃した理由の一つかもしれませんね。
以上、リーガエスパニョーラ年間第2位のFCバルセロナのシーズン順位・結果でした。
次回は、2016-2017シーズン3位の、アトレティコ・マドリードを見てみたいと思います。
*【まとめ】サッカー スペイン・リーガエスパニョーラ 2016-2017シーズン 順位・結果はこちら