本日は、イングランド・プレミアリーグ2016-2017年優勝、チェルシーについて、シーズンの結果を紐解いていきたいと思います。
目次
■最終成績(総合・ホーム・アウェー)
・総合成績
勝点 | 試合数 | 勝数 | 引分数 |
93 | 38 | 30 | 3 |
負数 | 得点 | 失点 | 得失点差 |
5 | 85 | 33 | 52 |
・ホーム成績
勝点 | 試合数 | 勝数 | 引分数 |
51 | 19 | 17 | 0 |
負数 | 得点 | 失点 | 得失点差 |
2 | 55 | 17 | 38 |
・アウェイ成績
勝点 | 試合数 | 勝数 | 引分数 |
42 | 19 | 13 | 3 |
負数 | 得点 | 失点 | 得失点差 |
3 | 30 | 16 | 14 |
ホームとアウェイともに圧倒的な成績です。
まずリーグ戦年間38試合戦って30勝は、とてつもない成績だと思います。
一昨年リーグ制覇を成し遂げた後、昨年はまさかのリーグ10位となり、欧州CLどころか、ELの出場権すらも逃していました。
チーム関係者、ファンとしては辛い記憶だと思います。
ただ、結果として今シーズンは、他のクラブよりも試合数が少なくなり、リーグに集中できたということが、独走優勝できた理由かもしれません。
ただいずれにせよ、リーグ戦30勝はそうそう簡単にできることではなく、素晴らしいシーズンを送ったと思います。
内容ですが、総得点85点もさることながら、なにより総失点33点が素晴らしいです。
38試合33失点ですから、平均すれば1試合2点取れば、勝ちが確定です。
そう考えると守備陣の奮闘なくして、今シーズンの優勝はなかったですね。
ただ、トッテナムとマンUについては、実は失点が20点台です。
更にトッテナムについては、総得点も86点とチェルシーを上回っています。
チェルシーが大勝したり、負けるときはあっさり負けたり、という試合が少なく、確実に毎試合勝点を積み重ねていった結果と言えそうです。
■国籍別所属選手
国籍 | 人数 | 国籍 | 人数 |
イングランド | 7人 | オランダ | 1人 |
スペイン | 5人 | ポルトガル | 1人 |
ブラジル | 3人 | セルビア | 1人 |
ベルギー | 3人 | ナイジェリア | 1人 |
フランス | 2人 | ボスニア・ヘルツェゴビナ | 1人 |
所属選手の内、28%しかイングランド出身の選手がおりません。
やはり、プレミアリーグの強豪だけあって、世界各地から優秀な選手が集まっています。
最近、海外の有望選手が多数プレミアリーグに流れてくるため、自国選手の育成に影響が出ているとの話もありますが、今夏もスペインからモラタを獲得するなど、その傾向は留まるどころか加速している印象すらあります。
2位がスペイン出身選手で5人、3位は同率でブラジル出身選手とベルギー出身の選手で3人ずつです。
こう見ると、英語圏の選手より、スペイン・ポルトガル圏の選手のほうが多いですね。
また、ナイジェリア人のモーゼスを除いて、トップチームの全員が欧州国籍の選手で固められています。
■ポジション別出場試合数
①GK
背番号 | 名前 | 出場試合数 | 先発出場 | 出場時間 |
1 | アスミル・ベゴヴィッチ | 2 | 2 | 191分 |
13 | ティボー・クルトワ | 36 | 36 | 3414分 |
37 | エドゥアルド | 0 | 0 | 0分 |
42 | ブラッドリー・コリンズ | 0 | 0 | 0分 |
正守護神は、ベルギー代表のティボー・クルトワです。
身長199cmと超大型のGKです。
長年チェルシーで正守護神を務めてきたペトル・チェフを控えに追いやり、正守護神の座を射止めてから、ずっとチェルシーのゴールを守り続けています。
ちなみにチェフは現在アーセナルの正守護神を務めており、プレミアの強豪でバリバリのレギュラーです。
その選手を追いやってのレギュラー、やはり只者ではありません。
まだ、年齢も24歳と若く、今後5年以上にわたり、トップパフォーマンスを見せ続けてくれることでしょう。
②DF
背番号 | 名前 | 出場試合数 | 先発出場 | 出場時間 |
3 | マルコス・アロンソ | 31 | 30 | 2827分 |
5 | クルト・ズマ | 9 | 3 | 278分 |
6 | ナタン・アケ | 12 | 9 | 901分 |
24 | ガリー・ケーヒル | 37 | 36 | 3471分 |
26 | ジョン・テリー | 9 | 6 | 534分 |
28 | セサル・アスピリクエタ | 38 | 38 | 3605分 |
30 | ダヴィド・ルイス | 33 | 33 | 3106分 |
34 | オラ・アイナ | 3 | 0 | 38分 |
レギュラーは、マルコス・アロンソ、ガリー・ケイヒル、セサル・アスピリクエタ、そしてダヴィド・ルイスの4人です。
欧州CLに出場できていなかったため、ある程度レギュラーを固定してリーグ戦を戦っていました。
特にアスピリクエタに関してはリーグ戦38試合全てに先発出場しており、替えの利かない選手であったことを示しています。
また、ガリー・ケイヒルも36試合に先発、37試合に出場しており、チームに必要不可欠な選手です。
見ていて悲しくなったのは、ジョン・テリーが出場試合9、先発出場は6という結果です。
チェルシーの精神的支柱であり、イングランド代表でもキャプテンを務めていた同選手ですが、やはり年齢には逆らえませんでした。
今年の12月に37歳となるレジェンドは、今夏2部のアストン・ヴィラへの移籍を決断しました。
来季、チームがプレミアに昇格し、もう一度テリーがプレミアのピッチで戦う姿を見たいと願っています。
③MF
背番号 | 名前 | 出場試合数 | 先発出場 | 出場時間 |
4 | セスク・ファブレガス | 29 | 13 | 1452分 |
7 | エンゴロ・カンテ | 35 | 35 | 3305分 |
10 | エデン・アザール | 36 | 36 | 3078分 |
14 | ルベン・ロフタス・チーク | 6 | 0 | 54分 |
15 | ヴィクター・モーゼス | 34 | 29 | 2569分 |
21 | ネマニャ・マティッチ | 35 | 30 | 2822分 |
22 | ウィリアン | 34 | 15 | 1633分 |
29 | ナサニエル・チャロバー | 10 | 1 | 203分 |
中盤ですが、レギュラーは完全に固まっていた印象です。
エンゴロ・カンテ、エデン・アザール、ヴィクター・モーゼス、ネマニャ・マティッチの4人が30試合以上に先発出場しており(モーゼスは29試合)、不動のレギュラーだった形です。
逆に、セスク・ファブレガスとウィリアンの両選手は、出場機会こそ多くありましたが、先発出場した試合は少なく、後半途中からの投入という形が、いつものパターンだったと、言えます。
しかし、アーセナルやバルセロナでレギュラーを張ってきていたセスクが、チェルシーではなかなか先発できないとは、厳しい世界です。
エンゴロ・カンテについては、もはや説明の必要もないのかもしれませんが、2015-2016シーズン、レスターを優勝に導いた立役者で、昨夏、チェルシーに鳴り物入りで移籍してきました。
チェルシーでも中盤の底でそのポテンシャルを最大限に発揮し、MF陣ではエデン・アザールに次ぐ出場数となっており、完全にチームの心臓となっています。
今夏は、ネマニャ・マティッチがマンチェスター・ユナイテッドに移籍しましたが、代わりにレアル・マドリードから、アルバロ・モラタが100億円の移籍金でやってきました。
またフランス王者のモナコから、バカヨコの加入もあります。
セスクやウィリアン等、出場機会を増やしたかった選手にとっては、マティッチ移籍により一席ポジションが空いたと思った矢先、モラタ、バカヨオの加入ということで、またしても厳しい競争にさらされています。
ただ、今シーズンはCLもあるため、ターンオーバーも使わなければならないことを考えると、昨シーズンよりは出場機会は多くなるかとは思います。
④FW
背番号 | 名前 | 出場試合数 | 先発出場 | 出場時間 |
11 | ペドロ・ロドリゲス | 35 | 26 | 2227分 |
16 | ケネディ | 2 | 1 | 95分 |
19 | ジエゴ・コスタ | 35 | 35 | 3225分 |
23 | ミシー・バチュアイ | 20 | 1 | 324分 |
41 | ドミニク・ソランケ | 0 | 0 | 0分 |
FW陣のレギュラーは、ペドロ・ロドリゲスとジエゴ・コスタです。
特にジエゴ・コスタは35試合出場、20ゴールとチームを優勝へ導く活躍でした。
ただ、今夏、指揮官のコンテとの確執が表面化し、古巣のアトレティコ・マドリードへの移籍志願していました。
結局移籍は叶わず、来年1月の移籍市場が開くまでは、チームに残ることになりましたが、今のところ試合出場はなく、このまま飼い殺し状態になるかもしれません。
実際今シーズンの1トップは、モラタが務めており、今のところうまく機能しています。
来夏にはワールドカップも控えており、スペイン代表としては、ジエゴ・コスタの力は必ず必要となる時が来ると思います。
1日でも早く、試合に出れる環境に身を置き、復活をしてほしいと思います。
■チーム内得点ランキング
順位 | 背番号 | ポジション | 名前 | 得点 |
1 | 19 | FW | ジエゴ・コスタ | 20 |
2 | 10 | MF | エデン・アザール | 16 |
3 | 11 | FW | ペドロ・ロドリゲス | 10 |
4 | 22 | MF | ウィリアン | 8 |
5 | 3 | DF | マルコス・アロンソ | 6 |
チーム得点王は、上でも述べました通り、ジエゴ・コスタです。
35試合出場、先発35試合、20得点ということで、申し分ない活躍でした。
2位はエデン・アザールで16得点。
MFでこれだけ得点力がある選手がチームにいると、監督も助かりますね。
今夏にレアル・マドリードが獲得を狙っているという話もありましたが、怪我の影響もあってか、移籍とはなりませんでした。
また4位のウィリアンは先発出場こそ少なかったですが、要所要所で得点を決め、チームを助けています。
途中出場でこれだけ結果を残してくれる選手がいることもまた、監督にとってはこの上なく助かりますね。
■チーム内警告ランキング
順位 | 背番号 | ポジション | 名前 | 警告 | 退場 |
1 | 19 | FW | ジエゴ・コスタ | 10 | 0 |
2 | 7 | MF | エンゴロ・カンテ | 9 | 0 |
3 | 4 | MF | セスク・ファブレガス | 8 | 0 |
4 | 30 | DF | ダヴィド・ルイス | 6 | 0 |
4 | 11 | FW | ペドロ・ロドリゲス | 6 | 0 |
警告数チーム1位は、FWのジエゴ・コスタでした。
チーム内得点王でチーム内警告数1位と、いろんな意味で目立ったシーズンでした。
警告数2位はMFのエンゴロ・カンテ。
まあ、ボランチですし、これ位の警告数は仕方ないのかもしれません。
その他、3位にはMFのセスク・ファブレガス。
途中出場が多い中で、警告数が多いのは少し頂けないかもしれません。
全体としては、警告68、退場は0とクリーンな印象であり、優勝に値する数字だと思います。
以上、プレミアリーグ年間優勝のチェルシーのシーズン順位・結果でした。
次回は、2016-2017シーズン2位の、トッテナムを見てみたいと思います。
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