来年2018年6月にロシアW杯が行われます。
今回も前回に引き続き、南米予選を断トツの1位で突破したブラジル代表を見ていきたいと思います。
今回で4回目、最後の連載となります。
1998年フランス大会
16回目となったフランス大会。
日本が初めてW杯に出場した大会ですね。
この段階で日本とブラジルには15回分の経験の差があると思うと世界は遠いですね。
なお今大会から、出場国が24カ国からから32カ国へ、8カ国増えました。
さて、前回大会優勝のブラジルですが、今大会は、地元開催国のフランスの前に決勝で0-3で敗れ、準優勝に終わりました。
決勝でジダンに決められた2ゴールは忘れられませんね。
グループリーグですが、ノルウェー、モロッコ、スコットランドと同組に。
非常に恵まれたグループでしたが、早々に2連勝でグループリーグ首位突破を決めたため油断したのか、まさかのグループリーグ最終はノルウェーに逆転負け。
勝点6でノックアウトラウンドへ向かいます。
しかしそこからはさすが王国ブラジル。
ノックアウトラウンドへ入ってからは、チリを4-1、デンマークを3-2、そしてオランダには1-1からのPK4-2で競り勝ち、決勝へ駒を進めます。
しかし決勝当日の朝、ロナウドが泡を吹いて倒れているところを発見されチームは完全に動揺。
ジダンとプティにゴールをわられ、0-3で破れました。
2002年日韓大会
17回目となった日韓大会。
アジアでの初開催となりました。
ブラジル代表は圧倒的な強さを見せて、2大会ぶりに優勝。
決勝進出だけでいえば、3大会連続の決勝進出となりました。
まずグループリーグ、トルコ、コスタリカ、中国と、恵まれたグループに入り3連勝で首位通過、更に全試合複数得点というおまけつき。
11得点3失点の成績で、悠々とノックアウトラウンド進出を決めました。
ロナウド、リバウド、ロナウジーニョにロベルト・カルロスというそうそうたるメンバー。
正直この時代のブラジル代表の試合を日本で見れたことに本当に感謝しかありません。
ノックアウトラウンドに進んでからも好調さを失わず、まずはベルギーを2-0で完封勝ち。
続くイングランド戦はオーウェンに先制点を決められますが、リバウドとロナウジーニョの得点で2-1で逆転勝ち。
ベスト4で顔を合わせたのは、グループリーグでも同組となったトルコとの一戦、ロナウドのゴールで1-0で勝利し、決勝へ進みます。
決勝ではドイツと対戦。
ここでもまた、エースのロナウドがオリバー・カーンの守るゴールを2度こじ開け、2-0で勝利。
見事5回目のW杯制覇を成し遂げました。
1994年大会から2002年大会まで、決勝ではイタリア、フランス、ドイツと戦い2勝1敗ですから、この時代のブラジルは本当に黄金期だったと思います。
2006年ドイツ大会
18回目となったドイツ大会。
前評判の高かったブラジルですが、今大会を最後に引退を表明していたジダン率いるフランスにベスト8で敗れ4大会連続の決勝進出とはなりませんでした。
まずは、グループリーグ。
オーストラリア、日本、そしてクロアチアと、比較的戦いやすいグループに入りました。
結果も3勝0敗、7得点1失点とほぼ盤石の戦い。
ちなみにこの1失点は、日本代表の玉田選手が決めた1点です。
あのゴールが決まったときは、一瞬期待に胸を躍らせましたが、その後ブラジルが4得点を決め、日本は見事に玉砕されています。
ノックアウトラウンドでは、まずガーナ代表を3-0で破り初戦突破。
しかし、ベスト8でフランス代表に0-1で敗れ大会を去りました。
この時、この試合を決めたのは、当時アーセナルで輝いていたティエリ・アンリ選手でした。
2010年南アフリカ大会
19回目となった南アフリカ大会。
W杯史上初めて、アフリカ大陸での開催となりました。
ブラジル代表は、今大会もベスト8で敗れ、大会を後にすることになります。
まず、グループリーグは、ポルトガル、コートジボワール、北朝鮮と同組になりました。
ここ数大会に比べると、強豪がそろった印象でしたが、ポルトガルとは引き分け、コートジボワール、北朝鮮には勝利し、グループリーグ首位通過を決めました。
ノックアウトラウンド1回戦では、チリを相手にロビーニョの得点などで3-0で勝利しましたが、続くオランダとの試合ではスナイデルに2点を決められ、逆転負け。
2大会連続でベスト8で姿を消すこととなりました。
2014年ブラジル大会
20回目となったブラジル大会。
開催国ブラジルにとっては、1950年以来、実に64年ぶりとなった自国開催。
当然、自国開催では初のW杯優勝を目指す戦いとなりましたが、若きエースネイマールの負傷離脱もあり、残念ながらベスト4で大会を終えることとなりました。
まずはグループリーグ。
メキシコ、クロアチア、カメルーンと同組になり、メキシコとは引き分けましたが、残り2試合を勝利し、首位でグループAを突破しました。
ノックアウトラウンド1回戦では、同じ南米のチリ相手に1-1で120分間経過、PK戦で3-2でなんとか勝利。
いきなりベスト16で敗退の危機となりましたが、なんとか次のステージに駒を進めました。
しかし次のベスト8で事件が起こります。
2-1で勝っていたブラジル、試合時間残り2分といった所で、エースのネイマールがコロンビアのスニガからの激しいチャージを受け、脊椎骨折の重傷。
準決勝以降の試合に出場することは出来なくなりました。
今大会のブラジルはネイマールのチームでもあったため、この離脱が非常に痛く、準決勝の悲劇につながりました。
準決勝はブラジルにとっては悲劇的な結果となりました。
ドイツに1-7で敗戦。前半30分までに5失点し、勝負は決まってしまいました。
負傷のネイマールに加え、キャプテンのチアゴシウバも累積警告で出場できず、満身創痍の戦いでした。
この試合は、ミネイロンの悲劇と呼ばれ、ブラジルのW杯の歴史の中で、マラカナンの悲劇と共に悪夢の出来事として人々の心に刻まれました。
■まとめ
以上、ブラジル代表の予選結果と、これまでのW杯での戦績でした。
歴代1位、5回のW杯優勝回数を誇るサッカー王国、次回ロシアW杯で6回目の優勝を飾れるでしょうか。
次回は、南米予選を2位で突破した、ウルグアイ代表の予選結果とこれまでのW杯での成績を見ていきたいと思います。